統計結果から経営目標をコロナ前に戻す


このメルマガでは、GDP速報値と人口統計を軸にしながら、中小企業経営に関する公的な資料を基に情報共有し、景気の動向の把握を通して、自分自身の経営に活かせて頂ければ幸甚だという思いで毎月お送りしています。

資金繰り表を活用した経営を推進しているのは、真の意味で儲かっている事業とするためには、現金が純増している事業にならなければいけないと思っているからです。この言われてみれば当たり前のことが意外と抜け落ちてしまっています。資金繰り表を作っている会社も意外と少ないのです。

原因は、経理処理から決算申告までの業務の流れと、資金繰り表の作成は、別仕事になってしまうので、人手と労力をかけられない会社では、作られない事が多くなるのだと思います。

資金繰り表を作って、会計の残高試算表と合わせて毎月検証し、PDCAを繰り返す経営をすると、事業を持続するための堅実な経営の基礎が出来ます。
未だにうまく活用出来ていないようなら、ご相談に来て頂き、一緒にやれるようにして行きましょう。

10月中旬に入り、日本国内では、急激に新型コロナ感染者数が減りました。急激に減った原因は定かでないように報道されていますが、コロナ禍の収束を匂わせる報道となっています。

ここで、改めて統計資料から現状をみてみましょう。GDP2次速報値で経済規模の成長率を確認し、倒産件数統計で事業者数の統計上の実態をみてみます。
GDPでは、年率換算で成長率が1.9%。これは、経済的に成熟した国の成長率としては実感として納得できる数値です。しかし、逆に言えば、コロナの影響は?と疑問に持つ数値でもあります。観光産業、飲食、サービス産業が未だにほぼ停止状態にあり、全ての業種においてサプライチェーンの滞留で原材料の不足や高騰があり、労働が抑制され生産も消費も落ちているはずです。でも、GDPの統計数値は通常の数値。参考として雇用者報酬の統計数値が、前期比マイナス0.7ポイントとあります。労働力調査では、就業者は増加し続けていて、完全失業者数は減少傾向、完全失業率は、過去からあまり変わっていない状況だそうです。報酬は全体として若干マイナスしているだけという結果が発表されています。
私と同じく違和感を持たれている方がいるのであれば、ここが気付きのポイントだと思うのです。コロナ禍の影響など、もうないような統計発表なら、その発表の流れにのって、自分の経営に反映させて目標数値は平時に戻すのも一つの選択肢です。実感が統計よりマイナスな時には、実感に引っ張られて現状を諦めてしまわないように、統計を基に前向きな経営方針を立てるのも良いでしょう。

倒産件数統計でも同じことが言えます。コロナ禍でずいぶん倒産したんだろうな、近隣で廃業した会社や撤退した飲食店を見る。と思っても、統計資料では、コロナの影響で倒産した事業者は、確かに増えましたが、全体としては、倒産件数はここ数年の倒産件数を下回るくらい倒産してないです。という結果発表なのです。ですから、GDPと同じように、実感として、周りも倒産しているところが多いし、うちも仕方ない。と諦めてしまう前に、気持ちとして統計資料を疑いながらも、本当はそんなに悪くなっていないかも、コロナ前の平時の売上、利益目標に戻して、全社を挙げて頑張っていこう。としましょう。

視野を広くしてみれば、本当に統計通りに、日本経済はコロナの影響は、もう受けていないのかもしれません。そんな訳ないのですけど、ここで踏ん張るには、統計数値をうまく自分の中で昇華させていくのも良いと思います。



資料出所 東京商工リサーチ「全国企業倒産状況」

独立行政法人 労働政策研究・研修機構 新型コロナウイルス感染症関連情報: 新型コロナが雇用・就業・失業に与える影響 国内統計:企業倒産状況 より抜粋


2021年4~6月期四半期別GDP速報 (2次速報値)

令和3年9月8日
内閣府経済社会総合研究所
国民経済計算部

Ⅰ.国内総生産(支出側)及び各需要項目

1-1.1次速報値と2次速報値の比較(四半期値、実質、季節調整済前期比)

(2015暦年連鎖価格; 単位:%)

※3 : 総固定資本形成は民間住宅、民間企業設備、公的固定資本形成から成る。
※4 : 財貨・サービスの純輸出=財貨・サービスの輸出-財貨・サービスの輸入
純輸出の寄与度は輸出と輸入の寄与度の差によって求めている。

内閣府経済社会総合研究所 2021年4~6月期四半期別GDP速報 (2次速報値)令和3年9月8日 より抜粋


経営に活用できる「資金繰り表」無料ダウンロード実施中!