まずは、お金を純増させるビジネスモデルを構築する


資金繰り表を経営ツールとしてご活用頂いている皆様に、経済指標として、GDP、人口統計を柱とした公表データを中心に情報を共有しています。景気を読み解き自分の事業や生活に活かす。という時に各省庁の公表データを調べる時間を持つのも難しいものです。『景気はどう?』と言ったビジネス雑談の時に参考になるお力添えが出来ればという思いから毎月お送りさせて頂いております。

省庁データの多くの公表指数は、数年前の数値から数か月前の数値が多いです。GDPと人口統計は集計期間と発表が早いですし、そこから日本の状況と将来を推測する基礎数値といて良いと思っています。

令和元年7月1日現在概算値 人口1億2,622万人、前年同月比▲31万人。15~64歳人口が前年同月比▲50万人。65歳以上が前年同月比38万5千人増。

GDP総額は約540兆円で、その推移は実質成長率で2016年度が0.9%、2017年度1.9%、2018年度0.7%です。

私は、この2つの指標を基軸に、自分とクライアントが今どう動けば良いかを考える指標の柱にしています。

GDPの成長が1~2%という中で、働く年齢の人口が減少、貯蓄と社会保障に頼る年齢の人口が増大。ちょっと古い資料ですが、財務省発表の年次別法人企業統計調査(平成30年9月3日公表)のグラフが視覚的に分かりやすいのですが、経常利益は右肩上がりでリーマンショック後は急成長と言っていいでしょう。この指標を更に加えて思う事は、格差の拡大です。

GDP総量があまり変わらない、企業・事業者数が減少している中で、経常利益が平均値で右肩上がりという事は、儲かる会社と儲からない会社の格差が広がっているからでしょう。

個人においても、企業においても格差の拡大が広がっている中で、私たちは自分自身の事業や生活を守り豊かにしていかなければなりません。

それには、まずは自分自身のビジネスモデルを再確認して、キャッシュフローを真の意味でプラスにしていくにはどうすべきかを考える事だと思っています。真の意味というのは、現預金の実際のお金を前年同月比、前月比で純増させていくという意味です。

悲観して嘆いても、不安を自身と周りに増大させても、現状の改善は出来ません。今出来る事を最大限やり、ピンチが来てもチャンスに変える視点と思考をもって行動するしかないのです。

これから、働き方改革の先に起業が増える。サラリーマンの勤務形態が変わる。副業が増える。それを見越してレンタルスペースも増えています。既存企業が、新事業立ち上げ、再チャレンジする資金をミニマムに積算出来る環境になっているとも言えます。

多くの中小・零細企業の方の肌感覚では、景気が悪いと感じています。現状を憂い、未来に希望を持ちたいから、政策で変えられるところは変えて欲しいと願っています。

しかし、参議院選挙の半数の入替え選挙では、投票率が半数以下にも関わらず、全国民の民意は、現政権支持している。と声高に謳われ、過去最高の景気拡大を成し遂げている。それが国民に理解してもらっているのだ。と言わんばかりに演説されます。

最後に景気動向指数を皆で見てみましょう。基調判断は下げ止まりを示している。です。消費税増税の前にある基調判断としては、今上げるべきではない。と官僚も分かっているとしか思えません。

私たち一人一人に出来る事は、自身の今を最大限好転させる行動をとることだと思っています。



内閣府 景気動向指数 令和元(2019)年5月分(速報)より抜粋


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