悲観せずに夏以降に希望を持とう


資金繰り表を活用して経営に活かすということは、現金・預金を純増させる事を目的として経営していく。ということです。
『本業の利益で常時現金・預金を純増させるビジネスモデル』を築き上げるために、資金繰り表で経過と予測を見ながら、経営者が判断や采配を振るのです。

損益計算書における利益の多寡、赤字黒字を見て判断や采配では、資金繰りと合致しないので適確な経営が出来ないといっていいでしょう。納税、返済を加味しないから損益計算書では黒字で利益も出ているのに資金繰りが厳しいという状況を生み出してしまうのです。
損益計算書で売上が増加、利益も黒字だと銀行をはじめとする金融機関から資金が借りられる可能性が高いです。借りられる事が、さらに経営者の判断を誤らせる事に繋がる事があります。
本業で現金・預金の純増額が明確でない(返済可能額が明確でない)のに、返済を“何とかなる”と借入れてしまう。そうすると、その先は資金を何とか再調達しながら、借金が増加していく財務体質となります。
この財務体質にある中で、いざ本業悪化、再調達不可という事態になった時に倒産という二文字が頭をかすめることになってしまいます。
私は長くそういう状況に陥ってしまった会社を健全な財務体質に戻していくサポートを続けています。サポートする最大のツールであり、サポートしている会社が、再生の効果を実感できるツールが資金繰り表なのです。
だからこそ、これから起業する人、今まで健全に長く事業を継続している経営者、既に借金が減らなくなっている経営者、すべての経営者に資金繰り表を活用した経営を薦め、中小・零細企業といえども倒産という悲劇を回避して欲しいと思っています。

毎月のメルマガでは、資金繰り表を活用した経営を薦めながら、GDP速報値と人口統計の推移を中心に皆さんと情報共有し“景気”をマクロ的な視点でとらえながら、自分自身の経営戦略として活かせるように、または、ビジネス雑談の裏付けとして活かせるようにと続けております。

現政権は今“いざなぎ景気を越えた”と経済の好調を声高に報道していますが、GDP推移は実感に近い低成長というより減退を示していました。そして今回いよいよGDP速報値は年率換算でマイナス6.3%という数値です。
この数値は中小・零細企業の経営者に危機とチャンスを示しているとも言えます。今、事業を我慢しながらでも継続出来れば、チャンスはやって来るが、今、我慢出来なければ倒産もやむなしということです。
落ち込んだ経済は、必ず反転します。無くなった在庫は、生産しなければ需要を満たす事ができません。とすれば、落ち込み続けた需要に対して供給するために経済は良くなっていくと考える事の方が自然な流れで本質的ではないでしょうか。
不用意に今後どんどん経済は悪くなる一方だと悲観しても前に進む気になれませんし、現政権のように好景気だと言い張るのも違和感があります。

私達は、生きるための本質的な経営、財務体質を構築していきましょう。
最後にGDP速報値を共有しておきましょう。


2019年10~12月期四半期別GDP速報 (1次速報値)

令和2 年2 月17 日
内閣府経済社会総合研究所
国民経済計算部

Ⅰ.国内総生産(支出側)及び各需要項目

1.ポイント

[1]GDP成長率(季節調整済前期比)

2019年10~12月期の実質GDP(国内総生産・2011暦年連鎖価格)の成長率は、▲ 1.6 % ( 年率▲ 6.3 % ) となった。
また、名目G D P の成長率は、▲ 1.2 %(年率▲4.9%)となった。

[2]GDPの内外需別の寄与度

GDP成長率のうち、どの需要がGDPをどれだけ増加させたかを示す寄与度でみると、実質は国内需要(内需)が▲2.1%、財貨・サービスの純輸出(輸出-輸入)が0.5%となった。
また、名目は国内需要(内需)が▲1.7%、財貨・サービスの純輸出(輸出-輸入)が0.5%となった。

2019年10~12月期四半期別GDP速報 (1次速報値)令 和 2 年 2 月 17 日より抜粋


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