公表指標と実感の矛盾。矛盾を嘆くより、何をすべきかを改めて考え、確信して行動しよう


皆様におかれましては、資金繰り表を管理しながら日々事業の発展に万進している事と思います。また一方で尽きることない会社の課題に日々取り組まれている事と思います。そんな中で事業に直接関係ない情報の収集は、皆さんどの様にされていますでしょうか?

携帯電話、スマホやタブレットの普及により、インターネット通信の端末が常に傍らにあるので、検索サイトのニューストピックスがメインの人も多いことでしょう。また、テレビのニュースがメインという人もいるでしょう。私は検索サイトからのニュースがメインです。

ただし、経済関連のニュース、特に景気の話、金融情勢など、そのソース(出元)を確認したいと思う時に官公庁の公表資料を参照し理解と分析を掘り下げていくことにしています。

雑談の中で景気が良い、悪いの話をする事も多いでしょう。そんな時に資料を確認しておくと、自分の話に裏付けがあるので、自身をもって話せるものです。細かい数値まで記憶して話さなくても、自分の話に迫力と自信をもって話す事が出来るようになると思います。このメルマガが、その一助となれれば幸甚です。

 景気の話ですから、まずは、景気動向指数を見てみましょう。

今年9月の内閣府の景気判断として一致指数の基調判断は、『改善を示している。』です。他指数も考慮にいれるけど、それも踏まえて基調判断として内閣府として公表しますというものが、この公表です。

改善というのは、5段階(局面変化を2つにすると6段階)のうちの最上位で、定義は、『景気拡張の可能性が高いことを示す。』です。先の選挙でも、政府の景気判断と実感との不一致を野党の候補者が指摘していたと思うのですが、この基調判断を基に政府が国の経済をかじ取りするかと思うと、不安になるのは私だけではないでしょう。

内閣府 11.8 発表 平成29年9月分(速報)の概要より抜粋

 他の指標が沢山ありますが、このメルマガで継続して注視して配信している指標にGDP速報値があります。11月15日に今年の7~9月の四半期速報が発表されています。前段の景気の基調判断を裏付けるように年率1.4%と好調な指標となっています。内訳をみると、財貨・サービスの輸出が押し上げてます。輸出が多かったという理解でざっくりとは良いでしょう。4-6四半期(前回)では、公共事業が押し上げていました。また、前回は、総じてすべての内訳でプラスだったんです。

今回の内訳の中身は、逆に輸出以外すべての項目がマイナスです。輸出も輸入と合わせて純輸出ではマイナスのような気がします。でも、年率1.4%の成長率が公表指標です。

2-1.四半期別の実質成長率(季節調整系列)より抜粋

ここまで読んで頂いた方からは、『やっぱり国はあてにならない』とか『はぁ~呆れる』という声が聞こえそうですが、だからこそ、自分は何をすべきかを改めて考え、確信して行動しましょう。

自分の軸を改めてしっかり持ちましょう!

直接的で、恣意的で無い統計資料を基にして、私たちは自社(自分)のあるべき姿を創造していかなければならないと思っています。
我々中小・零細企業は、人件費の適正化と、社員の確保と教育は永遠の課題です。社員として働いてほしい労働人口は否応なく減少の一路を辿っています。


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